体調がすぐれず学校に行けない
体調がすぐれず学校に行けない

最近、「なんとなくだるい」「頭が痛い」「お腹が痛い」といった体の不調を訴えるお子さんが増えてきています。病院で検査をしても大きな異常はみつからないのに、毎日元気に過ごせない。そんなお子さんを心配されているご家族も多いのではないでしょうか。
不登校者数は実際に小学生・中学生では、ここ数年は毎年約5万人ずつ増加し、令和5年度(2023年度)には全国で約34.6万人に達しました。新型コロナの影響もありますが、この数字は子どもたちが現代社会の中でさまざまなストレスを感じ、体や心のバランスを崩しやすくなっていることが背景にあると考えられます。また、発達特性のあるお子さんたちも、環境の変化や対人関係によるストレスから、体や心のバランスを崩しやすい傾向があります。
大切なことは子どもたちの体の症状に丁寧に向き合いながら、体と心のストレスにも配慮して関わることです。
こうした子どもたちの体の不調の背景には「自律神経」のバランスの乱れが関わっていることがあります。
自律神経は、呼吸・血圧・体温・消化など、私たちが生きるうえで欠かせない働きを自動で調整しています。
この自律神経には2つのモードがあります。
この2つはシーソーのようにバランスを取りながら、私たちの体と心をちょうどよい状態に保ってくれています。
しかし、生活リズムの乱れやストレスがかかり過ぎると、そのバランスが崩れてしまい、頭痛、腹痛、怠さ、眠れないなど、いろいろな症状があらわれます。
これらの症状は体と心からのSOSかもしれません。
ストレスというと「悪いもの」と思われがちですが、実は成長に必要な面もあります。適度なストレスはあるべきで、子どもたちはそれを乗り越えることで、自信や強さを身につけていきます。適度なストレスかどうか見定めて、子どもたちが頑張って乗り越えられるようサポートすることが大切です。
一方で、ストレスをため込まない工夫も大切です。たとえば、好きなことをする時間を持つ、人に話を聞いてもらう、しっかり休むなど、自分なりのリフレッシュ方法を見つけましょう。
もし、はっきりした出来事をきっかけに体調を崩し、その出来事が落ち着くと症状も改善するような場合、それは「適応障害」と呼ばれる状態かもしれません。
このような症状は、うつ病のように「取り除く」ものではなく、「理解し、支えながら一緒に乗り越えていく」ことが大切だと考えられています。
子どもの心や体の不調は、本人の努力だけではどうにもならないことが多くあります。
無理に「頑張らせる」よりも、安心できる環境の中で少しずつ元気を取り戻していくことが大切です。
ご家族やまわりの大人が「今はしんどい時期なんだね」と理解し、見守ることが、回復への第一歩になります。
子どもたちは、支えられながら自分の力で少しずつ立ち上がっていきます。
その過程を焦らずに見守り、必要なサポートを一緒に考えていくことが、何より大切だと私たちは考えています。
当院では、体と心、そして生活環境のすべてを大切にしながら、
お子さん一人ひとりに合った方法で、
安心して回復していけるようお手伝いします。
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